笹倉鉄平新作版画 : オストゥーニ

 


(C)TEPPEI SASAKURA / ART TERRACE

オストゥーニ
〜Ostuni〜

シルクスクリーン
43.0*114.5cm
(2007年6月リリース)

  

イタリア特有のカラフルな黄土で色づけされた家並みも、
国土の南端あたりまで下るにしたがい、真っ白な石灰に塗られた街や村に変わってくる。
これは、ローマ人文化が南下するよりも更に前の、
地中海世界からの影響を色濃く伝えているからなのだそうだ。

そんな白い街の一つオストゥーニの旧市街は、
迷路のように狭い道や階段が立体的に連なり、
以前訪れたことのある、ギリシアやスペイン南部の白い街々を思い出させた。
旧市街中心部の全体像を遠くから眺めたいと考え、
たまたま入ったカフェの主人に聞くと、”良い場所がある”と地図に指し示してくれた。
街を背にして、なるべく後ろを振り返らないように、
ワクワクしながら街外れのその場所へと向かって歩いてゆくと、ここだと分かる箇所へ着いた。
そして、振り返った景色の、映画のワンシーンを見る如き迫力に息を呑んだ。

・・・目にした瞬間から、”大きな絵を描こう”と頭の中での準備が始まった。

そうこうしているうちに日が暮れ始め、街灯や家々の窓に灯りが次々点ってゆく。
照明の灯りが影響を受け易い白壁は、幻想的なものへとどんどんその表情を変えていった。

更に、翌朝、同じ場所へ戻ってみて驚いた。
前日は、午後だったせいで逆光だったのだが、
目の前で朝の陽光をまばゆい程に浴びる白い壁と、くっきりとした影の効果で、
街全体の立体感が強調され、また異なる感動を覚えたからだ。

逆光の夕暮れ時では”白さの美”が際立たず、かと言って、朝の光では幻想的な風情を失う。
どちらを取るべきか・・・はたと困ってしまったのだが、
”それぞれ異なる時間帯のイメージを、一枚の絵に同時に描くことは出来ないだろうか”
という思いに、いつしか巡りついていたのだった。

笹倉鉄平

 
― 額装のご案内 (アートテラス仕様) ―
 
 
 
<レギュラー・エディション仕様>
【額装サイズ】  縦134.5×横64.0cm
【フレーム仕様】 サオ幅:50mm / 色:シルバー(箔貼り) / 型:平型
【マット仕様】   色:ブルーグレー / 型:立体内流れ

 

 


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